北アルプス南部信州側

雪山撮影での課題

上記の写真は、今回の燕岳登山で持ち込んだ撮影機材一式だ。 カメラボディーはPentax K-5とK-20Dの2台体制。レンズはPentax DA10-17mmF3.5-4.5 Fish-Eye、DA17-70mmF4、DA☆60-250mmF4の三本とし、K-5に17-70mmを、K-20Dに60-250を常時マウントしてレンズ交換…

新雪の燕岳を存分に楽しむ

11月22日〜25日、3泊4日の燕岳山行を終え、無事に下山した。 初日 予定されていた日本山岳写真協会 松本支部主催の撮影会は、11月23日が悪天のため残念ながら中止になった。前日の11月22日が好天のため、予定していた有明荘への宿泊はキャンセルし、この日の…

初冬の燕岳へ

今週末の三連休、燕山荘の小屋閉めに合わせ、燕岳への山行を予定する。この冬初めての雪山登山になるだろう。 22日(木) 新宿駅→(高速バス)→穂高駅→(路線バス)→有明荘(宿泊) 23日(祝) 有明荘→合戦尾根→燕山荘(小屋泊) 24日(土) 燕山荘滞在 25日(日) 燕山荘→合…

残雪の燕岳・大天井岳 4日目

午前1時過ぎ、テントの大きなバタツキに目覚め、確認のため、外に出てみる。風向きがそれまでの西風から東風に変わったようだ。テント東面の横腹近くにピッケルを打ち込み、アンカーとした。東側の地平線は、雲がまだら模様にちぎれている。これは被写体的に…

残雪の燕岳・大天井岳 3日目

冬期小屋で目覚めたのは、早朝3時半頃。すでに目覚めた人が多いようだ。水筒のお湯で喉をうるおした後、用を足すため外に出てみた。曇り空が間近に迫るほど低く、安曇野の街明かりを反射して怖いほど空が明るい。もし、この雲がもうちょっと降りてくると、ガ…

残雪の燕岳・大天井岳 2日目

早朝4時頃、目覚めて外へ出てみると、予想通り東の空はヌケが悪い。朝焼けにはあまり期待できないが昨日の夕暮れよりはマシと思い、コーヒーを飲みながら写真撮影を準備する。 テン場の北側でカメラを構える。燕山荘前は、日の出を見る人でいっぱい。燕岳も…

残雪の燕岳・大天井岳 1日目

前日夜から深夜高速バスの毎日アルペン号で出発し、中房温泉に向かった。毎日アルペン号は、東京から登山口まで乗り換えなしに直行するのが大きなメリットだが、高速バスとしてのクオリティーは低いのが残念なところ。車内にトイレ設備がないため、何度もト…

1日延長

急遽、5/1(火)も休みをとれることになった。予報によれば天気も運良く5/1(火)まで晴天が続きそうだ。そこで、2泊3日から3泊4日に計画修正。大天井岳でのキャンプを目指してみる。 4/27(金) 夜出宅→秋葉原→(毎日アルペン号) 4/28(土) (毎日アルペン号)→中房温…

今週末、燕岳へ

いよいよ今週末からゴールデンウィークに入る。今年のカレンダーは5/1(火)〜5/2(水)の平日で連休が分断される形だ。天気予報を見ると、前半は良好そうだが、5/3(木)からは崩れるようだ。そこで、今回は前半に集中して山行を計画する。目的地は北アルプス・燕…

下山

ザックにすべての装備を詰め込み、最終日としての下山開始。 あたりの景色は真っ白で霧雨状態。目視できるのはせいぜい30メートルくらいだろうか。標識とコンパスに従って進むが、ハイマツの海を進んで行き止まりになった。途中で道を誤ったと判断し、引き返…

明け方の撮影

3時に起床。風は夕方より強く、テントのシートが顔面にひっきりなしにぶち当たる。この環境の中でよく熟睡できたと自分でも感心するが、テントのフレームそのものは至極安定しており、びくともしないので、不安はなかった。強風のためかテント内の室温は9℃に…

これぞ強風

ヒュッテでキャンプ受付を済ませ、夕食を申し込む。すると…。テント泊者への夕食提供はやっていないという。まあ、しょうがないか。うどんなどの軽食は大丈夫ですよね?と聞くと、それもお昼の時間帯がもう終わったとのこと。ちょっとがっかりだが、受付の方…

アクシデント

ピークに立つと15℃、鞍部の茂った森林帯では20℃越え、上と下で5℃以上の温度差を伴う激しいアップダウンを何度も繰り返し、いい加減うんざり。 ふと、腰のポーチに手をかけると、あれ?蓋が開いている。心配になり、中身を確認。カメラの交換レンズOK。お金や…

山行はまだまだ続く

山頂から降りると、早速、昨日の話で聞いたガレ場の連続がお出迎え。足元がすくわれそうになりつつ、気を引き締めて、慎重に岩道を歩く。 進むにつれ、右手に見える穂高連峰がぐんぐん近付き、パノラマ銀座の異名を実感する。 アップダウンを繰り返しながら…

常念岳への登頂

6時半、撤収を済ませ、常念岳登頂に出発。400メートルの急登だ。二合目付近で、後から来た大学パーティーの皆さんに追い抜かれる。彼らもテント泊装備を背負っているが、やはり、私よりずっとピッチが早い。しかし、彼らは五合目付近で休憩。私はあまり疲れ…

神々しい夜明け

3時起床。今までのキャンプ地が、暑さ、寒さ、強風、荒天と、インパクト続きだったので、ここ常念乗越の穏やかな夜はとても休まり、リラックスした目覚めである。 お隣のテントは某大学山岳部の皆さんだが、もう出発準備を始められていた。常念岳山頂で御来…

夕刻のひととき

5時になり、食堂へ移動。メニューは、厚切りロースハムを中心に、保存性の高い食材が並ぶものだった。平地価格だったら1500円で納得という感じだろうか。しかし、ご飯、味噌汁は美味しく、ここでもお代わり自由。フルーツゼリーのデザートが三つほど付き、ト…

常念小屋前のテラス

小屋に付き、キャンプ受付を済ませ、夕食を申し込む。ここのキャンプ地は広く、二面あるが、大天井岳に近い側は今日、ヘリによる荷下ろしで使うため、テントは張らないでくれとのこと。 キャンプ地では強風を予想したが、意外と風は弱い。簡単にテントを設営…

縦走路の先に樹林帯

午前7時半、次の目的地、常念乗越に向け、出発。 広大な青空にカラダ半分が浸るような風景、からりとした空気に足取りも軽い。25kgのザックも、食べた分で少しは減っただろうか。 波打つ雲海を横目に、彼方まで続く緩やかな縦走路を歩いていると、海岸にいる…

アルプスシンフォニー

テントに戻り、熱い紅茶を入れ、カラダを暖める。少し早いが朝食を支度し、あまり空いていないお腹に詰め込む。 午前3時半。まだ月明かりが支配する闇の中、カメラを持って常念岳へ登頂。尖った風が耳を切り、びゅうびゅうと音を立てる。 やがて、東の地平線…

絶景のチャンス

明け方前、午前2時。ふと、目が醒め、トイレに立つ。前日の曇天はきれいに流れ、空には満月が輝いている。見晴らしの良いキャンプ地から南の方角を眺めると、月明かりに照らされ、雲海が荒々しく沸き立っている。言葉では形容しがたい、一種神憑り的な光景が…

荒天にワクワク

テントに戻ると、風が出てきた。ここは、夕刻から夜にかけて風が強まる場所のようだ。二泊目なので、テントシートのバタツキもさほど気にならなくなってきたが、上高地で100ミリという雨量がちょっと心配だ。でも、次第に強まる風と雨、荒天にワクワクしてし…

またーり過ごす午後

午後は、ボケーッとしながら流れる時間をのんびり過ごす。雨も風もさほど強くなく、テント内は静かで穏やかだ。 長い午後の時を過ぎ、夕刻が近付いたので、少々早いが食堂横のラウンジに行く。テレビとともに、山の本や写真集が置かれ、ちょっとした暇つぶし…

大天井岳に登頂

お昼前。雨が止み、雲の切れ目が少し見えてきたので、標高2922メートルの大天井岳へ登頂。片道10分足らずの超お気軽登山であるが、3000メートル近い天空との境目だけあって、空気の薄さを実感する。カラダの動きを早めると、すぐに息切れしてしまうのだ。 頂…

雨の朝

午前4時起床。慣れなのか、時刻が遅くなってきた。 朝食を摂りながら、ラジオで気象予報をチェックする。長野県内一帯に大雨洪水注意報。特に、夕方から夜、明け方にかけて、たくさん降るという。予想雨量は上高地で100ミリ。うひゃ〜こりゃダメだ。大天井岳…

標高2875メートル、風強し

夕食は大天井荘でいただくことにした。メニューは肉と魚の好きな方を選べる。肉は鳥唐揚げ、魚は鯖味噌煮とのことで、魚を選択。 燕山荘と比べるとやや質素だが、刻みキャベツにはスライスされた黄色いパブリカが添えられたりで、細やかな料理のセンスが光る…

孤独な大天井荘キャンプ地

大天井荘のキャンプ地へ出てみると、あれ?誰もいない。ここで一泊する人はやはり少ないようだ。ここは普通、休憩ポイントであり、燕岳から1日で次の常念乗越まで歩いてしまう人が多いのである。私の場合、荷物と体力的な考慮もさることながら、展望台として…

雲の上の縦走路

7時半、撤収を終え、いよいよ出発。ハイウェイとも揶揄される、爽快な縦走路の始まりである。登山は辛く嫌い、という人も、この雲の上の縦走路に立ったら、きっと考えを改めるのではないだろうか。遥か彼方まで広がる雲海と、槍・穂高を始めとする最上級の山…

遅い撤収

若干遅れ、午前3時半起床。今日は移動日。急いで、テント内に広げた物品を整理する。 朝食は燕山荘で食べることにしたが、食べられる時刻は早い者順に並んで決まるルールになっている。初回受付は5時45分なので、5時頃行ってみると、すでに長蛇の列ができて…

二晩目

食堂を出てみると、日没にはまだ少し間があるようだ。カメラを持って、見晴らしの良い高台に出る。山で迎える日没は、日によって違った表情を見せ、素晴らしい。 夜は前日と同じく、午後8時に就寝。テント移動の甲斐があり、この夜は寒さが和らいだ。