常念小屋前のテラス

小屋に付き、キャンプ受付を済ませ、夕食を申し込む。ここのキャンプ地は広く、二面あるが、大天井岳に近い側は今日、ヘリによる荷下ろしで使うため、テントは張らないでくれとのこと。
キャンプ地では強風を予想したが、意外と風は弱い。簡単にテントを設営できた。軽い昼食を済ませ、ゴロンと横になるが、強い日差しでテント内が暑い。仕方ないので、小屋前のテラスでくつろぐことにする。
60歳前後の男性であろうか、単独縦走の方と、登山ルートの話などを始めた。その方は私とは逆ルートで、蝶ヶ岳から常念岳へとまわられたという。行き先を当日決めるという優雅なスタイルで、明日はどっちへ行こうか?と地図を広げて検討をされていた。
伺うところによると、常念と蝶の間の縦走路は、ガレ場がひたすら続く上に、樹林帯とピーク越えをいくつも重ねる必要があり、意外にヘビーな内容という。燕岳への縦走路も似た感じか尋ねられたので、そっちはとっても快適だとお答え申しあげた。
そうこうするうち、近くにいらっしゃった別の老夫婦のお二人も話に加わり、山談義に花が咲く。
テント泊で大天井岳に二泊したと述べたところ、何とお大尽な山行と、羨ましがられる。十分な体力で日程をあまり気にせず自由な行動を採ることこそ、お金とは比較にならない最高の贅沢だとおっしゃる。確かに、そうかも知れない。