遅い撤収

ハイマツの海を抜く縦走路

若干遅れ、午前3時半起床。今日は移動日。急いで、テント内に広げた物品を整理する。
朝食は燕山荘で食べることにしたが、食べられる時刻は早い者順に並んで決まるルールになっている。初回受付は5時45分なので、5時頃行ってみると、すでに長蛇の列ができている。山にまで来て朝の満員行列なんて、何とも気が重いが、仕方ない。今日は最盛期の日曜日なのだから。
定刻よりやや遅れて、列が動き出した。食堂入場が始まったらしい。入れるかな?と思った瞬間、私の二人前のところで、打ち切りになった。残念!次の時刻か。しかし、しばらくして、1名様でしたら入れますとの案内。ラッキー! 前後の人に「すみません」を連発しながら入場し、テーブルに着く。
メニューはごく普通の旅館の朝食レベルであるが、ご飯に少し芯が残っており、味もイマイチ。ただでさえ、気圧が低く炊飯が難しい高度地帯で、早朝の限られた時間に作られるのだから、まあ、贅沢を言っても仕方ないが、昨晩の食事の美味しさからは、雲泥の差である。とは言え、ご飯、味噌汁ともおかわり自由に甘え、どんぶり三杯ほど平らげた。三杯目は別炊きのご飯だったが、今度はべちゃべちゃして、これもイマイチ。結論として、今後、朝食は小屋に頼らず、自分で賄うことに決めた。
食事を終え、テントに戻る。御来光は昨日見たからもういいや、と思ったが、昨日とはまた違った風景。性懲りもなく、またカメラをセッティングすることになる。昨日よりも天気が良い分、風が強く寒い。槍ヶ岳も昨日よりよく見える。
雲が黄金色からふだんの白銀色へと変わって、撮影は終了。テントの撤収開始。フライシートとペグを外して、テントを裏返し、底面を乾かす。やはり、ボトムシートまわりには相当な水が溜まっていた。
撮影に時間を費やした分、遅い撤収ということなのだろう、ご近所のテントたちは次々とザックに収められ、旅立っていく。まあ、今日の目的地はすぐ近くの大天井岳なので、慌てることもないのだが。