2人で1枚

日が暮れたので、山荘に戻ってみると、布団1枚に2人との言葉通り、たくさんの人が部屋に押し込められていた。それでも、紅葉シーズンの涸沢で布団1枚に4人とかの話に比べれば、まあ、マシな方であろう。敷布団は半分ずつ使うとして、掛布団は幸いなことに布団と毛布があるので、1名が布団、もう1名が毛布を使えば良いわけだ。偶然、私と同じ布団で寝るはめになった人は、あまり年齢が変わらない感じの単独登山の人であり、少しほっとする。とりあえず、どっちにします?と問うてみると、どちらでもいいですとのこと。では私は毛布でと伝え、互いの寝位置を確認し、床についた。山に来なけりゃこんな体験もできないな…。そう、楽しみのひとつだと思い効かせながら、目を閉じた。