鏡平で体力限界

夜間、かなり雨が降ったらしく、テントの外側はぐっしょり濡れている。雨漏りはないが、湿気むんむんでテントの内側もぎっしり結露している。朝の時点で雨は降っていないが、空はどんより曇っており、いつ降り出してもおかしくない状況だ。当然、テントを乾かすことなど不可能で、濡れたまま畳んで防水袋へ放り込み、ザックに収容。
08時00分頃、ワサビ平を出発。濡れたテントで一際ザックが重く感じるが、まあ、仕方ない。

小池新道入り口に立つと、久しぶり来た懐かしさが沸いてくる。早速、いきなり急登で呼吸数が上昇。滝のように流れ出る汗がまったく乾かず、とにかく暑い! 20分間も歩くと、へばって腰を降ろすことになった。50分は歩かないと休憩は取りたくないのだが、カラダは大荷物登山に慣れてないわ、高温多湿で環境劣悪だわで、20分歩いて10分休憩を繰り返すことになった。

10時30分頃、秩父沢へ到着。予定より50分遅れだ。途中、小雨が降り出したが、風はないので、合羽は着ずに傘で済ませた。モンベルのトレッキングアンプレラという製品なのだが、山用として非常に使いやすい。

14時00分頃、ようやくシシウドが原へ到着。なんと、秩父沢からここまでの区間で、予定の3倍の時間を要している! もはや体力限界ぎりきりの状況だ。双六でテントを張る予定だったが、とてもじゃないが、今日は鏡平山荘宿泊がせいいっぱいだろう。

16時00分頃、なんとか鏡平山荘へ到着。鏡池では、自然観察会が催されており、久しぶりにお会いした山荘支配人の大澤さんに、ザックを降ろしたらすぐ来なさいよとお誘いを受けたが、ヘトヘトで残念ながら無理。

幸いなことに、鏡平山荘はとても空いていて、案内された小部屋は1人で独占できる形になった。布団を広げて、ごろんと横になり、17時の夕食まで待つ。

夕食は、揚げ物を中心にした恒例の内容で、とても美味しい。特に飛騨の味噌汁が口に合う。高山市街の旅館じゃ、これだけ美味しい味噌汁は、なかなか味わえないんだよなあ。小鉢のそうめんも、生姜が効いていい感じ。