大荷物に一苦労

天候は曇り。東京を朝8時47分発の新幹線のぞみに乗り、名古屋へ。40kgの90リットルザックは、とても座席頭上の荷棚に上がるものではない。空いていた隣の座席に載せると、丸々席ひとつ占拠する格好になった。検札でまわってきた車掌さん曰く、本日は全席売れているのでお隣は空けてください、とのこと。はい、わかりました、と答えるものの、どうにもなるものではない。運よく名古屋まで隣は空いたままだったので、助かった。

名古屋で特急ひだに乗り換える。こっちも運良く隣席が空いていたため、快適に二席占拠。あいにくの曇天ではあるが、高山本線の車窓からは第一級の景色が見える。雲がすぐ近くまで流れ込み、中国の水墨画のごとく幻想的な風景が刻々と展開する。

飛騨高山には13時09分到着。駅前のデイリーヤマザキで今夜と翌朝分の食べ物などを買い込む。ヤマザキパンは、ランチパックシリーズが山行に携帯しやすく、特にありがたい。
13時40分発の濃飛バスに乗る。お盆時期の交通渋滞緩和だそうで、市街では本町通りを通らず、久美愛病院まで迂回するルートを採るという。

新穂高温泉へ15時22分着。バスを降りるとき、運転手さんから注意を受けた。最近、事故が多いので、1人の山行は特に気を付けて。入山届と下山届もちゃんと書いて入ってください、とのこと。忘れず届け用紙に計画内容を記入し、受付ポストに投函。

幸いなことに現時点で雨は降っていないが、しばらく雨天が続いていたのだろう、蒲田川はかなり増水している。ザックを担いで歩いていると、やはり、かなりカラダに堪える重量だ。歩く速度が上がらない。予定より若干遅れ、17時15分頃、ワサビ平へ到着。

日没までまだ時間はあるが、山間部のためすでに暗くなってきている。急いでテントを設営し、食事はデイリーヤマザキで買ったもので簡単に済ませた。
近くを見回すと、例によって、キャラの濃そうなおっさんが近くでテントを張っている。一見して、笑ゥせぇるすまんの喪黒福造のような風貌のおっさんだ。いつも思うが、ワサビ平は涸沢や燕のキャンプ地などとは明らかに客層が違う気がする。まあ、向こうもこっちを見て、同じようなことを思っているのかも知れないけども(笑)。