クライミングジム・パンプ1号店(川口)の体験コースに行ってみた


ライミングシューズを買ったので、さっそくの試運転。自宅から徒歩で行けるクライミングジム・パンプ1号店(川口)に行ってみた。

PC用公式サイト http://www.pump-climbing.com/gym/pump1/index.html
携帯用公式サイト http://www.pump-climbing.com/i/gym/pump1.html

場所は、JR川口駅から歩いて15分くらいのところにある。荒川の堤防近くで、街中の喧噪から離れ、落ち着いた環境だ。
利用料金は、初回のみ必要な登録料が2,100円、1日通しの利用料が2,100円、合計すると4,200円。なお、パンフレットによると、夜18時以降のみの利用料は1,575円、夜21時以降(〜23時)のみの利用料は1,260円となっている。

安全注意とボルダリング体験

体験コースは、まず、ビデオ視聴により安全注意を学習する。その後、シューズやチョークバッグを持っていない人には無料貸与され、ボルダリングの入門コースを体験した。最初は、ほんの少し前傾したスラブ壁面だ。インストラクターからコツとして語られたのは、足のチカラは手のチカラの3倍、クライミングは手で引っ張り上げるのではなく、足で押し上げるのが基本ということだ。
続いて、105°のハング(後傾)壁面にトライした。ハング壁面はある程度経験してからでないと無理ではないかと思っていたのだが、垂直よりも少しのオーバーハングはあったほうが、落ちるときにカラダが壁面に擦れたりホールドで打撲する危険が少ないため、初心者向きなのだという。クッションへの飛び降り方も練習した。足を捻挫しないよう、膝を曲げて衝撃を吸収するのがコツだ。ここまでは比較的、順調にこなせた。
その次は、横に長い110°の壁面を使って、横移動のトレーニング。インストラクターにレーザーポインターで指されたホールドへ、順番に手や足をかけ、水平に移動する。ホールドはグレード(級)別に色分けされており、一番易しい6級のものを追いかけていくのだが、傾斜が先ほどより強い上に、横移動でのバランス変化が難しい。大きめのホールドでは両足を置いたり、手はときどき片方ずつ休ませる体制をとると疲労を抑えられるなど、短い時間の中にもいろいろなコツを教わっていく。壁面の端近くまで横移動したところで、登りに切り替え、ゴールのホールドを目指すのだが、うっかり足を滑らし落ちてしまった。登り直してリベンジ、何とかゴールドのホールドにタッチでき、ほっとした。インストラクターからは、靴底がホールドを踏まずに板面を支える形になってしまったため滑ったとの解説をいただいた。クライミングシューズの靴底は、F1レースカーのタイヤのような素材で作られており、凸面に乗せて圧力をかけないと、ツルツルして摩擦力は得られないのだという。
ここまでで1時間半、いったん15分の休憩をとった。

トップロープでのクライミング体験

休憩の後は、ハーネスが貸与され、インストラクターにビレイしていただきながら、トップロープでのクライミングを体験した。ここでも一番易しい5.7グレードのホールドを辿って登っていく。1回目は、天井近くのゴールではなく、半分くらいの高さにある大きめのホールドがゴールに決められた。傾斜は115°だと思うが、カラダを支えようとついつい手で踏ん張ってしまう。イントラクターからは、重心を下げてぶら下がる姿勢をとるようにアドバイスを受けた。上に離れたホールドに手を掛けるときは、カラダを振り子のように揺らし反動を付けてから、足でポン!とカラダを押し上げると良いというが、自分はうまくできない。頭では理解したつもりでも、カラダが理解できていないのだ。同じく体験コースを受けていた中学生のほうが、よっぽどうまい。ダメとは思いつつ、腕のチカラも費やしながら、何とかゴールまで辿り着いた。
「テンション!」の掛け声を発してから、いよいよ下降。ホールドを支えていた手を離してロープを握り、腰掛けるような形に足を折り曲げ、宙づり状態になって身をまかせる。ビレイされていたロープをインストラクターに繰り出していただき、ゆっくりスルスルと降りた。
最後は、天井近くのゴールを目指す。1/3ほど登ったところで手の筋肉が張ってしまい、チカラが入らなくなった。重心を下げて足で登るという基本をカラダがモノに出来ていないのだ。残念ながらギブアップ。
体験で使った壁面は、リードクライミングもできるようになっている。ランニングビレイをとりながら上手に登っていくベテランの人を見ると、とてもうらやましい。
約3時間で体験カリキュラムをひととおり終わったところで、インストラクターからビギナースクールの案内をいただいた。1日2時間×3回のカリキュラムで18,900円、3日分の講習に加え5日分のジム利用料も含まれている。定員は6名。
体験コースが終わった後も、その日のうちは追加料金なしにずっとジムを利用できる。105°のハング壁面などで練習してみたが、腕のチカラはなかなか戻らないし、クライミングシューズを履いていた足も苦しくなってきたので、1時間ほど見学した後、帰宅した。

全般の印象

インストラクターの指導はとても分かりやすく、教え上手な方だと思う。ジムを利用されていた方々は、小中学生や女性が意外に多く、年長者は少ない。1993年にオープンしたジムであるため、何年も通っている常連さんが多いのではないかと思われるが、よそよそしさのない、打ち解けた雰囲気があるようだ。
今回は、利用者が非常に多く、順番待ちをする人が目立った上に、とても暑かった。平日の夜はもっと人数が少ないとのことなので、今回よりは快適だろう。倉庫または工場を改造したと思われる建物の造り上、クールに冷房が効いた室内ではなく、扇風機で外の空気を取り込む空冷なので、発汗を補う水分がとても大切だ。ドリンクの自販機(500mlペットボトルは150円)もあるが、ポカリスエットを1リットルくらい持参するほうが良いかも知れない。
ジムの周辺には荒川からつながる湿地があるためか、蚊がいるらしく、刺されてしまった。これからの季節、虫除けスプレーなどの対策をしておく必要があると思う。