鏡平から下山

深夜1時頃、胃もたれの辛さで目が覚めた。パンシロンを飲んだらほどなく楽になってきたので、再び床につく。この日は涸沢へ向けての移動日なので、体調を万全に整えておく必要がある。
朝4時に起床。5時になったところで山荘の方から朝食のおにぎりを受け取った。
5時15分頃、鏡平山荘を後にし、下山開始。天候は予報通り、雨。あたりはまだ暗いため、ヘッドライトで照らしながら歩く。まったく人と出会わない。熊避けのため、ラジオを鳴らすことにした。気温は10℃を越えていて、この時期にしては暖かい。木道が凍結していないので、安心して歩ける。

シシウドヶ原から新穂高温泉を見下ろすと、雲海が広がっていた。朝食はこの付近で摂ろうと思っていたのだが、雨やどりできる場所はないし、胃もたれ感もちょっと残って食欲はあまりないため、この場はキャンディーをなめて済ませた。
チボ岩付近は、雨で岩が滑るため、慎重に通過した。

8時40分頃、わさび平小屋に到着。ようやく空腹感が出てきたので、庇で雨やどりしながら、朝食のおにぎりを食べた。以前は弁当で焼き魚などのおかずが入っていたのと比べると、ちょっと寂しい内容ではあるが、箸が要らずに手づかみで食べられるのは、行動食として良いと思う。
10時00分頃、新穂高温泉に到着。10時55分のバスの発車時刻まで、しばし待つ。コインロッカーを開けてテント泊装備と食料を取り出し、パッキングを行う。朝食のおかず用に売店で飛騨の漬け物を購入。
バスに乗り、新穂高温泉から平湯温泉経由で上高地へ移動。