装備の重さ大きさ

何より、40kgの重装備で行ってしまったのは、結果として雲ノ平を甘く見ていたことに他ならない。難所や危険箇所がほとんどないルートではあるが、体力的にキツい箇所は多く、軽量化を意識して行くべきコースだったのだ。実際、他の登山者を眺めても自分のような80〜90リットルクラスのザックを担ぐ人がまったく見られなかったことは、意外だった。雲ノ平というと、イメージ的にはゆったり・のんびりで、充実した装備を持ち込んで楽しむ人が多いのではないかと事前に予想していたのだが…。
ちなみに、自分の採りうる装備の内訳を重量別のグラフにすると、こんな感じだ。(クリックで拡大)

黒色の撮影機材の重さは、普通の人の装備とは明らかに違う点だが、白色のザック・雨具・水も、一般的な内容に比べて重く見えるだろう。これは、単独行ならではのリスクを考えて、どの構成においても水3リットルを含めているからだ。
さて、一番右側の重装テント8泊が、今回担ぎ上げた内容になる。左隣の中装テント8泊から、さらに若干の軽量化を進めた30kgジャストくらいの内容で、行くべきだったと思う。
装備については、重量もさることながら、体積の大きさも非常に難儀した部分だ。三俣〜雲ノ平のルートにおいては、ハイマツの狭い隙間をすり抜け歩かねばならない箇所がいくつもある。ザックのサイドにリッジレストや銀マットなどをくくり付け頭上も高く伸びたザックを背負って、そうした狭いルートへ突入すると、ほとんど藪漕ぎしているかのような苦労を強いられた。ザック内に収納できるような、空気注入式のコンパクトなマットが必要であることを、痛感させられたのである。