最近の昼食事情

都心のビジネス街では最近、お昼を外食で摂る人がめっきり減っているようだ。代わって、弁当持参の人や、コンビニ弁当の人が今や主流派である。そうした最近の傾向を受けた食堂レストランの経営は苦しいようで、落ちた客足を値上げや量・質の低下でカバーする動きがあちこちで見られるように思う。そして、ますます客足遠のきに拍車がかかってしまい、店を閉じる例が目立つようになった。
自分の場合、朝晩の食事をなるべく自宅で摂るようにしていることもあり、昼食は外で食べるのを基本にしている。外食衰退の動きはちょっと辛いが、その分、お値打ちな店を見つけたときの嬉しさは格別なものである。特に、企画コンサル系の仕事というのは、周りの風景を見るのも仕事の肥やしになるものだ。
ところが、同じ山手線圏内でも、昼食に見る費用対効果には相当な開きがある。自分の経験では、比較的無難な地域はやはり上野・神田・新橋だと思う。この界隈なら700円台でそこそこのものが食べられるし、1000円近く出せば文句なしの満足度だ。
対して、新橋からほど近い汐留は高飛車で、1000〜1300円くらいを中心に置いている店が多く、ちょっと安いと激混みだったりで足が遠のいてしまう。最近まで行っていた南青山界隈も、1000円越えで内容もイマイチという店が多く苦労した。
一見、高級そうな銀座・赤坂は、安い店が少ない代わり、ジャスト1000円でかなり良いものを食べられる店が多く、これはこれで納得できるものがある。4年ほど前には、汐留のオフィスから京橋の客先へ出かける機会が多かったので、移動時間をうまくランチタイムに合わせ銀ブラを楽しめたりした。

さて、この春から通うようになった浜松町界隈だが、高層ビルに入っているような店はやはり費用対効果が悪い。唯一例外は、ハマサイト(http://www.hamagurume.com/)と称するレストランフロアだ。

写真の人形は、イメージキャラクターのハマさん。いかにも庶民的サラリーマンなおっさんだ。イメージ通り、各レストランのメニューも庶民的で、高層ビル街には珍しく800〜1000円の価格帯が非常に充実している。

写真の刺身8点盛り定食も800円台で食べられた。実際、各店とも繁盛している様子で、入口に客の列という最近には珍しい光景を見ることができる。
ところが、この界隈にはもっと良いウラワザ的なところもあるのだ。それは官公庁の食堂で、700〜800円台で充実した内容かつコーヒーなどのドリンク付き。
ところがところが、新交通ゆりかもめに乗って二駅ほど先には、さらにすごい店があったりする。

湾岸労働者向けに東京港湾福利厚生協会が運営する「芝浦食堂」、看板にもある通り、好きなおかずを二品選んで組み合わせる定食がなんと470円!

自分の場合は、写真のようにおかず三品(この例はサンマ塩焼・カレイ煮付・大サラダの組み合わせ)の定食620円がお気に入り。物量もすごいが、ハンパじゃない美味しさも別格だ。ご飯や味噌汁が本当に旨いし、魚の調理もきちんとした食材の味がする。混んでいる時間を外すと、特製のビーフステーキや豚生姜焼きもあったりして、これがまた、お得感最高の内容。