燕岳に登頂

さて、今夜もここで連泊の予定だが、昨夜テントを設営したポイントはあまりに寒い。他の登山者が張っていた場所が空いたのを見て、設営ポイントを移動した。雪渓の下は変わりないが、解け水の直撃は受けにくい場所、ここなら少しはマシだろう。
午前8時。小さなサブザックに必要なものを詰めてキャンプ地を発ち、燕岳への登頂を目指す。といっても片道30分程度のお気楽な登山だ。

燕岳は、奇岩が立ち並び独特の風貌を持つ名山であるが、見かけによらず足場は緩やかで、登頂は簡単。
頂上は小さな標識がある程度で、祠などはなく、意外に殺風景。登るより近くから眺めるほうが楽しい山だと思う。
周辺には、荒れ地を好むコマクサが群落を作っている。
山頂でのんびりしていたら、雲がぐんぐん厚くなり、天候の崩れが読み取れる。急いで下山することにする。案の定、キャンプ地近くまで来たところで霧雨が降ってきた。霧雨では写真も撮れず、午後は燕山荘などでのんびり過ごすことにする。
燕山荘のテラスでは、他種類のスイーツ(ケーキ)やコーヒー、ナン付カレー、ビールなど、3000メートル近い雲上の場所であるのが信じられないくらい、豊富なメニューが楽しめる。