DVDで観た「劔岳 点の記」


部屋の大掃除など終わり、時間ができたので、二週間ほど前に買ったDVD「劔岳 点の記」を観た。
劇場で観てから半年近く経ったが、それぞれのシーンは意外によく覚えていた。作為的な演出がないためだろうか、実際にその時を体験したかのようなリアリティーで記憶に刻まれている。最近の映画によくあるような、伏線を張って鑑賞者を仕掛けに誘い込むような流れが本作には稀薄なため、安心して作品に没入できるのがいい。
DVDでは、特典映像を介して、木村大作監督のこの作品に込めた想いをきちんと観ることができる。よくもまあ、最近の定石に背を向けたような作り方が商業ベースに乗ったものだと感心してしまった。通常版(作品本編のみ収録、1枚組)よりちょっと高いレジェンド・ボックス版(本編+特典映像、2枚組、写真集付)ではあったけど、こっちを買って正解だと思う。ただし、付録の写真集はハイライトが飛んだ見苦しい製版印刷で、期待はずれ。